ゆりにっき

百合漫画やアニメの感想などを書いていきます

やがて君になる7巻感想

 

はじめに

タイトルのとおり、この記事にはやが君7巻の多大なるネタバレが含まれます。 未読の方は即刻ブラウザバックして、電子版で1巻から6巻を買い(今なら半額)、紙と電子で7巻を買ってください。

 流れとしては35話~39話の感想→まなみど→最後に

という感じで。画像は貼ってないので、該当箇所を脳内再生orコミック読みながら読んでください。考察っぽいことは別途(いつか)書きます。

 

35話

34話の出来事はある意味、誤解が一因だったので無邪気な読者は「35話ではちょっとギクシャクした侑と燈子が話し合って、誤解が解けるみたいな感じなのかなー、ハハハ」と考えていたかもしれない。

当然そんなことは無く、むしろ状況は悪化するという。なんで悪化させるんですか仲谷先生。

 

「侑の気持ちに応えられない」

「今更侑に何が言えるだろう」

「侑はもう私の特別じゃない」

ちょっと燈子ぉ…。

 

読んでる側からすると、「侑が病んじゃうでしょ💢なにか言ってあげて💢」

って気持ちになる。だけど、なにか言ったところで「色々言ったけど、侑の気持ちには応えられない…」で終わるのでむしろそのフォローは逆効果にしかならなそうだ。なので燈子の行動は割と正しい、正しいんだけど…。

 

侑は侑でストラップ机にしまっちゃうし、「いいかもう」ってなっちゃうし、いや全然良くないよ。

「こっち」と言って侑が燈子を導いた水族館で買ったストラップ=侑と燈子の未来を暗示させる

それを他の思い出と一緒にしまう = 未来へ向かおうとしていたのは過去のことで、そんな二人は最早いない

と深読み書店。 

 

数少ない希望が、あれこれ言いつつも

「寂しいな」

という燈子。傍から見れば「それって好きなんじゃね??」と言いたくなるが本人は気づいて無い。侑は変わってしまったから 燈子の好き=変わらないもの という図式がある限り燈子は侑を好きにはなれないのだろう。燈子の好きはどうなるのか。

 

余談だけど燈子がストラップを外したところ、てっきり投げ捨てるのかとヒヤヒヤしましたね(外したところで次のページにいくので)。

 

36話

 扉絵のメガ沙弥香が美しい、可愛い。

 

冒頭は修学旅行の行き先決め。

愛果「えっ、金銀なのに!?」これだけでアホの子天然ってわかるコメント、可愛い。

愛果「どうしようもなくなっちゃえ!」良い子、可愛い。

その一コマ前の「おおっ、燈子が頼ってくるなんて珍しいなー、嬉しいぞ」って感じの顔、可愛い。

この話からまなみどプッシュが激しくなった気がする。いいぞもっとやれ。

 

弱ったところを簡単に見せるようになる燈子。夜明け前のことの沙弥香「この子が人を頼るのは珍しいので 私はささやかな優越感にひたることができた」との変化よ。この燈子を見たことも告白に踏み切るきっかけだったりして。

 

都さん、JKとデートはまずいのでは(JK×大人の女性って法律的にはどうなんだろう。。)デートするくらい仲が良くなったということは、沙弥香は結構通いつめてるのかな。そのたびに燈子の話をする沙弥香を想像すると頬が緩む。

 

都さんと恋バナをする沙弥香、3巻のときもそうだったけど素が出てる感じで良いですね。からかい上手の児玉さん。

がんばって若人のところの沙弥香がデフォルメ+パンケーキを前に張り切る沙弥香、めっさ可愛い。

 

二号店とか追加の人員とか色々考えてる都さん。理子先生には先生を続けてほしいけど、みやりこがEchoで一緒に働いてるのも見てみたい(わがままだ)。

都さんの野望、本編中で回収されるのかな。Echoにバイトが入る→常連である沙弥香と仲良くなる→無事お付き合い みたいな展開、あっても良いと思います(尺)。

 

"その日"が来ていることを確信する沙弥香。前巻の予告的にそういう展開は来るとは思っていても、「ついに、ついにくるかぁ…」と改めて思う。緊張がはしる。

 

 幕間

ここで一旦の休憩回。みやりこの馴れ初めの話。

振られて泣いてる理子先生。こんな美人で真面目で芯のある女性を振る男、端的に言って愚かでは?

タバコ消してクールに立ち去る都さん。こういう気遣いをさらっとデキる人、カッコいい、好き。

 

お酒飲んで酔っ払って…って展開ができるのは大学生や社会人百合の強みだよね。合法的に未成年が酔っ払う方法として、甘酒で酔っ払うという逃げ道が一応ある。侑燈沙が甘酒飲みまくって酔っ払う同人、待ってます。

 

お付き合いは理子先生からなんですね。普段強いのは都さんだけど、いざというとき強いのは理子先生というイメージ。

 

最後に一緒のベッドで寝てるの!この絵面が同棲百合の良いところですよ(歓喜)!!

 みやりこのスピンオフを待ってます!!!

 

37話

涙腺崩回その1。

 

冒頭は侑「あー いいねー」よくない!

何も解決しないまま修学旅行に行きやがったな七海燈子ぉ…、ほんまお前…。

怜ちゃんあたりが侑の様子に気づいたら「侑、七海ちゃんに告白しそうだったなぁ。七海ちゃん心当たりないかな。」って感じでメッセージ送ってそう。七海燈子vs怜ちゃん、ちょっと見たいかも。

 

侑の様子がおかしいことに気がつく槙くん。序盤ではサイコパスだの言われていたのに意外と人間味があるぞこの子。

主人公の出番が2ページで終わり!本誌勢はこんな侑を見せられて2ヶ月待ちだったのか、鬼だ。

 

場面が変わって沙弥香パート。

「ただ待ち続けてきた」「でももう待つのは終わりにしよう」「すべて伝える」

ここら辺のモノローグで既にドキドキする。

 

「…私たちも交換する?」の…が沙弥香の「どうしよう、言おうかな…」ってちょっと迷ってるのを感じられて好き。表情も可愛い。マジ恋する乙女。この和菓子、実はお菓子言葉的なものがあったりしないかな(深読み書店)。

 

おみくじは引かず、恋占いの石は挑戦する沙弥香。運命は自分の手で掴み取ろうとする姿勢、カッコいい。

着いた!の燈子の満面の笑みとそれを見た沙弥香の顔~~~~。七海燈子ほんまお前そういうとこやぞ。責任とって沙弥香も幸せにしてくれーー。

 

場面変わって夜。

「声がかすれる」「脚が震える」「心臓がうずく」このあたりの詳細な描写から沙弥香のドキドキが伝わってきてこっちまで緊張する。

そして「それでも」「だからこそ」「燈子」よっしゃあああああ手を取った!!やったぞ!!!

 

屋上に燈子を連れていく沙弥香。「行ってみたくて」のところで目をそらしちゃう沙弥香。恥ずかしがっているのかな?超可愛い。普段クールなのにこのギャップよ。

 

屋上のシーン!!沙弥香のモノローグ「綺麗」からの

「だめだよ」

文字が太い、ドスが利いてそう。寿さんボイスでこれ聞きたいのでアニメ2期はよ。

燈子の顔が「死んでも」「嬉しかった?」の時ばりに怖い。綺麗って見とれている沙弥香に対してこの表情とこのセリフ、かなり強い拒絶だ。侑の件もあって好きへの拒絶が強まってるのを感じる。

 

多分、少し前までの沙弥香ならここで退いていただろう。

 

しかし、今の沙弥香は違う。覚悟を決めている。

「私を見くびらないで」「知ってるわ、あなたのことなんて」

と怯まずに返して踏み込む沙弥香。その瞳は燈子を真っ直ぐ見つめている。ああ、最高にカッコいい。

 

「私あなたのことが好き」「あなたの恋人になりたい」

簡潔なんだけど、それが良い。なんとなく沙弥香らしい告白だ。ここのシーンの見つめあう沙燈が手を握っちゃったり、沙弥香が薄く微笑んでるのが絵になる。美しい。

 

沙弥香が「ぜんぶが好き」とまで言うほど燈子を好きになった過程が割と気になる。佐伯沙弥香について2を買わねば。

 

「言った 言った 言った」ここの沙弥香の表情が「わー、ほんとに言っちゃった。どうしよう。」的な乙女感満載な表情、超かわいい。

 

布団で眠る4人。まなみどは明らかに寝ていて沙弥香は起きてる。燈子は顔が見えないため不明。 割とドキドキしていて、中々寝れずにいたら良いなと。

ここの宿、和室ってことは4人の服は浴衣寝巻きなんだろうな。見たかった。

 

告白の返事は次回に持ち越し。ここで一ヶ月待った本誌組、死んでそう。

 

38話

 

涙腺崩回その2。今読んでも本気で耐えないと泣く。

 

「好意の大きさに気づいてなかったわけじゃない」さすがに気づいていたんですね。その割に侑の好意には気づいてなかったのは本当に信じ切っていたんだなぁ…。

 

「変わっていく人をどうやって好きでい続けられるんだろう?」考える燈子。これは燈子の好き=「束縛する言葉」 とは相反するのである。好きの定義がこんなに歪んじゃったのも、全部醤油のせいだ。

 

ボートを発見する愛果。ナイスアシスト。天然なようで、意外と敏い子のようだから、実は「沙弥香と燈子二人きりで話したがってそうだな。よし、ボート使うか。」って考えだったりして。

 

まさか二人きりに突然されるとは思わず困惑する沙燈。こんなに緊張感があるのボートデートは初めてだ。

「えっ!?」のところの沙弥香、すごく可愛い。

「か、顔は大事だと思う」それを正直に言うところが沙弥香の良さよ。

 

「あなたは私の好きなあなたでいてくれるだろうっていう 信頼の言葉 かな」

燈子の考える好きとはおよそ真逆の言葉。きっとこの言葉を燈子に届けられたのは好きを知っていて、燈子の弱さを見抜いてたけど、それでもずっと一緒にいた沙弥香だけだろう。それを考えると涙腺が緩む。しかし、中学までの沙弥香の経験だと、好きを信頼の言葉と言える沙弥香は生まれなさそう(佐伯沙弥香について を読む限り)。佐伯沙弥香について2でこの辺の解明が待たれる。

 

燈子のモノローグ「沙弥香がいてくれてよかった」。よかったね沙弥香!

 

「もうちょっとのんびりしてようか」笑い合う二人、「初めてかもしれない 好きだって言われてこんなに穏やかな気持ちでいられるのは 沙弥香だから なんだろうな」すごく良い雰囲気。

沙弥香と燈子が付き合うエンドは絶対にありえない、そんなことは百も承知だ。そして侑燈の幸せな未来を望んでる。しかし、こんなシーン見せられたら「頼む、何かの間違えでこの二人が付き合うエンドも見せてくれ」とつい懇願してしまう。

 

カルガモの番を見て侑を想起する燈子。なんで想起するんだよって思ったけど、それくらい侑のことを考えていたんだろうな…。ああ…。

 

ボートから降りた2人。まなみどには先に行ってもらい

「昨日の返事 するね」と燈子。いよいよだ。

無言のページが二人の間に流れる緊張した空気を伝える。

口を開いた燈子、その応えは

 

「私は 沙弥香を選べない …選ばない」

 

………まあ、予想はしてましたよ。してましたけど、いざ明言されるとキッツい。

 

 「考えたよ」のところの燈子と沙弥香、沙弥香の手を引く燈子。沙弥香が燈子を支える今までの関係じゃなくて、燈子が沙弥香を引っ張っていく側に立つ、そんなもしもの恋人関係を想起させる。

繰り返すが、もちろん侑燈の幸せな未来が見たいってのは間違いない。だけど、このシーンには心底沙燈ルートを見てみたいと思わされた。

 

「好きな人がいるの」

これが沙弥香を選ばなかった理由だ。これだけだったのだ。

 

わざわざ「選べない」を「選ばない」に言い直した理由は以下と考える。

燈子の弱さを知った上で好きでいてくれたりと、沙弥香は燈子にとって十分な人物であった。だから沙弥香を「選べ」はしたのだ。

だけど、燈子の「好き」の対象は侑だった、ただその一点によって「選ばなかった」のだ。

 

「小糸さん?」「うん」

沙弥香は薄々感づいていたんだろうな。「そっか そっかあ」の表情は「あの子なら仕方ないなぁ」ってことを語っているように見える。

 

「私はきっと 待ちすぎた 恐れすぎた」「あの子は踏み込んだ」って言うけど沙弥香の行動はきっとなんら間違っていないと思うんだよなぁ。侑は好きを知らないというレアな特性持ちで、それで燈子に好かれたからこそ上手く踏み込めた面があると思う。でも、沙弥香はそうはいかない以上、踏み込まずに側で支えてあげるのが正解だったんじゃないかな。

 

「悔しいなあ」

こんなに綺麗な表情で悔しがっている人を今までに見たことが無い。1年半くらい溜め込んだ想いが届かなかったのだ、取り乱したり大声で泣いても無理はない。それなのに沙弥香は一言「悔しいなあ」と言って薄く笑みを浮かべながら泣くだけだ。なんて強いんだろう。

 

「沙弥香じゃなきゃわからなかった」

沙弥香の言葉で燈子は大きく変われた、それがわかる一言。愛する人が前に進むことの一助となれた、このことはきっと沙弥香にとっての幸いであろう。

 

「好きよ燈子」

沙弥香を選ばなかった燈子のことさえも好きでいる沙弥香。きっとこれからの沙弥香と燈子は今まで以上の良いコンビとなるだろう。

 

もっと書きたいことはあるが38話終わり。号泣。

 

39話

怜ちゃんの話し声にイライラしてる侑。侑と怜ちゃんの部屋の壁が薄いという設定を得た。ラブソングの…ってモノローグの後にウォークマン(?)を切る侑。ここからも「いいか、もう」という侑の諦めの気持ちがうかがえる。時計を見ると12:20。こんな時間まで起きてるから身長がちっちゃい説。

 

槙くんを割とフランクに誘う侑。侑、少しでも仲良くなるとこういう距離感で接しそうだから勘違いする男子多そう。「気にしなくていいよそんなの」顔が「ずるい」のところばりに怖い。そして、そ ん な の って言っちゃうか…もうすべて諦めている感じで辛いぞ。

 

めちゃめちゃ楽しそうなカプ厨槙くん。槙くん的には槙×堂よりも朱×堂派だったようだ。槙堂で二次創作する方、頑張ってください。

 

槙くんタイム。

「逃げてるだけだよ」「君と僕を一緒にしないでよ」

強烈な一撃、半分は発破をかける目的で、表情から察するに半分は怒っているっぽい。

「演技できる役者のくせして、観客ぶるな。観客だって真剣に観てるんだ。生半可な気持ちで観客するんじゃねえ。」って感じですかね?ここは要再考察。

 

ネットを隔てる槙くんと侑。3巻では槙くんと同じ側にいた侑ではもはや無い。

 

燈子からのメッセージを見て走り出した侑。「心臓の位置がわか」っている侑。ここも3巻との対比で

号砲は聞こえない=走り出せなかった侑、「わたしのじゃない」と否定した侑 と対になっていると思われる。

 

好きはキラキラしてるだけじゃない、それを理解した侑。それでも目を逸していた好きと向き合うことを決める。

 

次巻に続く。

 

 

まなみど

今最も熱いと言われているカップリングであるまなみど(吉田愛果×五十嵐みどり)。
6巻で初めて(正確な初出は確かTwitter)名前が出てきたにもかかわらず、7巻で描き下ろし漫画になるという破格の待遇。しかも、ブルーレイの2巻のブックレットに「なにかと一緒にいることが多い」との記述。この項では7巻のまなみどがアツい場面を妄想込みでピックアップする。(妄想の塊なので許容できる方のみの閲覧推奨)

 

和菓子作り体験

日本古来のプロポーズの決まり文句に「君の味噌汁を飲みたい」というものがある。これに対して和菓子作り体験の愛果のセリフ「みどりの作ったのが食べたいなー」。この2つの文言は類似していると言えなくは無い。このことから、このシーンは遠回しにまな→みどへのプロポーズが行われているシーンと考えられる(????)。

恋占いの石

恋占の石は通常1人で挑戦するものだ。しかしここでは二人で挑んでいる。これは二人の恋は一蓮托生であること、つまりは付き合っていることを示す。

また、愛果がくっついていることから、みどりが一人でやろうとしていたところにくっついて「みどりは私のものだ」とその場の男女にアピールする狙いもあったと考えられる。

 

描き下ろし漫画

「何考えているかも 聞かないでくれるよね みどり」…百合の経験が浅いんでなんとも言えないが、これは告白の場面のセリフでもおかしくないのではないだろうか??

これに対してみどりが「うん、聞かなくてもわかるよ」って言ってキッスで返したりすれば告白成功って流れと推測される(?)

つまり、このシーンは実質まな→みど の告白と言える(??)

 

まあ、↑に関しては推測の粋を出ないが、ラストから2コマ目の「えへへ」って言って

腕を組んでいるのは、何事??昨今のJKではこれが普通なのだろうか。

 

 

 

最後に

 次回予告、巻数(8)の横に(完)の文字がありましたね。ある程度は覚悟をしていたけど、いざ本当に完結ってなるとキツイですね…。

やが君が終わったら?そうしたら私は どこに行ける…?

完結が11月なので12月にアンソロか何かが出て、1月からアニメ2期をやってくれると幸せになれるので関係者様どうかよろしくおねがいします。

 

 

以上です。長文ご愛読ありがとうございました。