ゆりにっき

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やがて君になる41話 感想

はじめに

この記事は漫画「やがて君になる」41話(電撃大王7月号)のネタバレを含みます。

まだ読んでいない方はブラウザバックして「電撃大王 7月号 2019」とkindleで検索しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ざっくりとした感想

IQが3になった。

はぁ…尊い…。なんですかこの二人、まるでラブコメみたいじゃないですか。

まあ、これがただのラブコメじゃなくて7巻分心理戦を繰り広げた末のラブコメですから尊さもひとしおですね。最高。

 

以下で場面場面の詳細な感想を述べていきます。

 

 

無言の最初4ページ

 

なんの言葉も無いのに、二人が仲良く話しながら結ばれたふわっとした幸福に包まれながら帰ってるのがひしひしと伝わってきますね。

この見慣れない手のつなぎ方は逆恋人つなぎというらしいです。

曰く、手に汗をかいていても大丈夫なつなぎ方だそうで。

今の二人が手をつないだらお互い汗が大変なことになりそうなので妥当な気がしますね。

(参考:

https://nanapi.jp/ja/121330

https://twitter.com/haruno_owari/status/1054675184848781312 )

 

手を降ってお別れ、というシーンだと 続・選択問題 を思い出すんですが、そのときは嬉しそうに手を振る燈子に対して変われないことを憂いる侑。

それに対して、今回は笑顔で手を振る侑、感無量。

 

寝ている二人。いや、このコマ割りは最高では??さも二人が一緒に寝ているようじゃないですか???

寝てるシーンで思い出されるのは「思ったより、ある」でおなじみな 三角形の重心。あのときは燈子は上を、侑はそっぽを向いていました。ところが今回は、なんと、燈子は侑の方、侑は燈子の方を見ているじゃあありませんか。今の侑は「触れるか触れないか」で「触れる」を選べるようになったんですね。

よかったね、侑!

 

そして扉絵。すごい楽しげな絵です。

ちょっと戸惑ってる(?)侑に対して余裕っぽい燈子。この絵は燈子が侑をリードする展開の示唆ですかね。今までは侑にリードされていた燈子がついにリードする側になると思うとエモい。

目につくのがアオリのフォント。作品を間違えているんじゃないかと思わんばかりのポップさです。いっぱいだ の後が ☆ とか ♡ でも違和感がないですね。こんなところからも二人の幸せな心境が伝わってきます。

 

侑の変化に気づくこよみ

通算4回目。ターニングポイントにおける恒例行事ですね。

こよみの質問に対して今までの3回は

1回目...1話。特別がわからない侑が「ううん?どうもしないよ」と影がある表情で応える

2回目...16話。燈子への好意に(無意識に)気づいた侑が、「ううん?どうもしないよ」と自分の気持ちに蓋をするがように応える

3回目...35話。一番つらいやつ。「ううん、なにも。」と半ば虚ろな表情で応える。

と割としんどい続きでした。

しかし、しかしですよ、なんと今回

4回目…「えーっと へへ…… まあね」満面の笑みで応える。

となりました。4度目にしてついに「ううん」から「へへ」へ。

言葉も表情も幸せいっぱいという感じです。見てるこっちまで幸せな気分になります(ここのスタンプ欲しい)。よかったね、侑!

そして鞄には例のキーホルダー。事実上の交際宣言ですね。

 

地味に好きなのは、何の事情も知らないこよみが侑の変化に相変わらず素早く気づいてるところ。こよみは侑の相棒って感じがしますね。

 

佐伯先輩の殴り込み

ところ変わって2年1組。燈子が登校すると既に沙弥香の姿が。少し戸惑いながらも、概ねいつもどおりっぽい沙弥香と燈子。しかし、目ざとい沙弥香は気づいてしまいます。そう、鞄についてるキーホルダーに。

 

ところ戻って1年1組。

「もう消しちゃうからねー」と燈子に早く会いたくて仕方がない侑。うんうん。

そんなとき、「先輩が呼んでるよ」と。「七海先輩だ!」と思ったであろう侑。しかしそこにいたのは…沙弥香でした。

侑の鞄のキーホルダーを見て即座にすべてを察する沙弥香。5巻のおまけマンガで危惧してたとおりですね。頭を抱える沙弥香、普段見せない表情でかわいい。

 

そしてここから沙弥香の攻撃フェイズが始まります。

定番の三角関係であれば、構成員の内の二人がくっついたとき、残った子は「この泥棒猫!」と罵声を浴びせたり「私だって、燈子の彼女になりたかった!」と包丁を取り出したりと大変な荒れようを見せるわけです。

 

しかし、そこは佐伯沙弥香クオリティ。

一発ビンタ(ダブルビンタと言うそうです)かまして、侑の頬を弄ぶだけに留まります。

ビンタは気合を注入してる感が。「気合い入れてけ!絶対に燈子を幸せにしろよ!」的な激励がこもっていそう。頬を弄んでるのは、沙弥香の趣味でしょう(飼ってるネコにも同じようなことやってそう)。

 

そして、「あの子のこと大事にしてあげて」と侑に告げます。

いろいろ考えた末に出てきた言葉が恨み言でもなければ刺々しい言葉でもなく、ただただ純粋なお願いで「あの子のこと大事にしてあげて」なのほんと…。

沙弥香の玉砕した後でも、変わらずどこまでも燈子のことを大切に思っているのがわかりますね。 そういうところが好き。

 

真剣な面持ちで「……はい」と応える侑、それを見た沙弥香の表情が、「この子なら大丈夫だな」「これから燈子のことを支えるのはこの子なんだな」ってことを察したような表情、少し切ない。

いやぁ、相変わらず沙弥香はいい子でしたね。ほんとなんでこんないい子なんだろう。

 

惜しむらくはこれを伝えた以上、沙弥香の本編中の出番はもうあんまないんでしょうね…。沙弥香さんはささつ3で幸せになってください。

 

生徒会室

何時になくコミカルに描かれる燈子がかわいい。「まさか」のコマで頬を抑えて「いじめられたぞ」と言わんばかりのジト目侑もかわいい。今回、扉絵から始まってコミカルな部分多くないですか??

 

作業中、チラチラ見てお互い目が合うだけで赤くなる侑燈。いやー初々しい。こういう過程すっ飛ばして色々とやってたんで逆に新鮮ですね。尊い

めっっっっちゃ楽しそうな槙くん。流石カプ厨。と、槙くんと話していくうちに「付き合うってなんだ?」という疑問に侑がぶつかります。

 

公園までと公園でのやりとり

 

好き とか 特別 って話から 付き合う に関する話にシフトした侑。まあ、付き合う以前に諸々は済ませてますからそこを深く考えるのも無理はありません。モノローグの中に「一緒に暮らすとか…」のくだり、これは同棲エンドが期待できますね。

ちなみに「付き合う」について参考までに、33話の怜ちゃんのモノローグを引用すると


「(付き合っていないのに あれこれするのはいかがなものかとか……)」

とのこと。なので、怜ちゃん理論的には 付き合う= あれこれする ということになるかと思われます。やったね。

 

付き合うということに関して色々と難しく考えている侑、それをよそに「?」と

燈子。深く考えず「あはは、侑といれて幸せだな」くらいに考えてそうですね。

 

公園でお土産を渡す燈子。

「買ったときは渡せるかどうか不安だったけど……」

ほんっっっっっと、よかった。

プレゼントは栞とブックカバー、会って一ヶ月の幼気な少女の家に押しかけてプラネタリウムを渡していた人とは思えない良いチョイスですね。

 

拡大解釈をすると

プレゼントの

栞 →進みを記録するもの → 一緒に進んでいこう

ブックカバー →傷や汚れから本を守るもの → あなたを守っていきます

と燈子から侑への意思表明と取れなくも無いような(妄想です)。

 

からの

燈子先輩

ついに言いましたよ。「名前でなんて呼べない」「わたしからは何もできない」だったのに、やっと言えたんだね…。嬉しいなあ。

この、4文字だけでも抜群の破壊力なのに二人の表情がこれまたすごくて

言うときの侑のほんのり赤くなってるところ

言われた燈子が真っ赤になってるところ

言った後侑が照れてるところ

どれもこれも可愛すぎて堪りません。

 

 

「いっそ呼び捨てとかどうかな?」

名前呼びで既に真っ赤になってた子に七海燈子はすーぐそういう事言う。

流石にいきなり呼び捨てはできず。ここの侑の照れ顔も堪らない。

 

残り4話(?)の中で、ここぞというところで呼び捨てしちゃうんですかね?

そうなったら泣く自信があります。

 

帰り道

手をつないで帰る二人。手の握り方が3話と立場が逆だ…。手を握られたくらいでそんな顔しちゃう侑。よかったね侑!

 

からの、腕を掴む侑。よくやった!今までは絶対にできなかったですからね、いいぞもっとやれ。

二人のなんてこと無いやりとりが微笑ましい、なんて穏やかで温かいんだ…。

 

「幸せ ですね」

7巻表紙であんな表情してた子が、満面の笑みでこんなこと言うなんて…。めでたい。

 

最後のコマの侑、

32話の最後のコマでは

32話 影が進行方向→光が背→進む先は光がない(その結果の 零れる )

に対して

41話 影が進行方向と逆 → 光のほうへ向かっていく

となっています。

なので希望にあふれる今後が予想されます。よかったね、侑!

 

 

 

以上が 41話の感想になります。侑も燈子もすっかり変わって幸せで、さらなる幸せへと歩み始めていることを強く感じる、そんな話でした。

幸せって言葉がラスト2ページで4回出てきて、7巻までとの落差がすごいですね、エモい。

こんなに幸せで本当に大丈夫ですかねー。いきなり誰か退場したりしないか心配で心配で(ささつ2やインタビューを見る限り大丈夫そうですが…)。

 

 42話も甘々な話が続くのか、フィナーレに向けてもう一波乱あるのか。どちらにせよ目が離せません。

 

余談

 アトヒキの最初の3文が い 終わりでリズミカルなのでつい口ずさみたくなりませんか?

 

 以上です。ご愛読ありがとうございました。